基礎補強・補修・保護工事
貴方の家の基礎コンクリートは安全ですか?
経った30年程度でなぜコンクリートは劣化してしまうのか?
もしこれがコンクリートの持っている基本的な問題だとしたら、住宅の基礎コンクリートもまったく同じ問題を抱えていることになります。
コンクリートは打設後、アルカリ性の性質を持っていますが、経年により空気中の二酸化炭素と結合して中性化(炭酸化)現象が起こります。
コンクリートは中性化によって、水分と酸素を浸透させ、個体分子を剥離させ強度を低下させます。
中性化により、何より問題なのが、コンクリート内部の鉄筋の錆です。中性化がコンクリート内部まで進行し鉄筋の部分まで到達すると鉄筋が錆びてきます。
錆の体積は元の鉄の体積の約2.5倍になるので、鉄筋周辺のコンクリートに圧力を及ぼし、限界に達するとコンクリートにひび割れが生じます。鉄筋が錆びて腐ってしまうと、建物の強度が得られず崩落の危険性が高くなります。
また、基礎コンクリートのひび割れの原因として、建物が不揃いに沈下を起こす不同沈下、増改築等による過荷重、地震等による振動や衝撃が挙げられます。
これらの症状は、基礎コンクリートの劣化(中性化)の進行度合いによって、より被害が拡大します。
家族憩いの場、安らぎの場として大切な「家」を、少しでも長く保てるように、布基礎コンクリート向けの「補強・補修・保護」の工法を私たちは、ご提案します。
基礎補強工事(アラミド繊維接着・固定) ※使用材料:TACDINE
施工手順
調査
基礎対象部分の劣化度を評価し、施工対象部位を決定します。
基礎のクラック(ひび割れ)は鉄筋の腐食に沿って発生することが多く、特に横方向の鉄筋が腐食した場合は、基礎の耐力が大きく低下する可能性があります。
養生・補修
養生をします。また欠損部や亀裂等は予め補修しておきます。
亀裂部分は亀裂の大きさにより「エポキシ樹脂注入、Vカット補修」で樹脂を充填し表面を平滑に整形します。
下塗り(プライマー処理)
脆くなったコンクリート表面を強くする作業です。
溶剤型なので、無溶剤型より浸透性に優れています。
中塗り/アラミド接着・固定/上塗り
- 中塗り
- シートを定着させるためのプライマー後の中塗りを行います。中塗りを厚めに塗りシートを貼りやすくします。
- 強化繊維貼付け(アラミドクロス)
- 樹脂が硬化する前に速やかにシートを貼付けます。ゴム手袋をしてなでるように貼付けます。
- 脱泡・定着
- シートの裏側の空気を脱泡ローラー、ゴムヘラを使って抜きます。
- 上塗り
- 貼付けたシートの上から更に上塗りをして、繊維層を樹脂層の間に挟み込みます。
- 完了
- 外部施工時は紫外線によるエポキシ樹脂の劣化を防ぐため、ウレタン塗料等でトップコーティングをします。
外部モルタル仕上げの場合
コンクリート打ち継ぎ剤
手順4のシートの脱泡定着作業、もしくは上塗り作業のあとに打ち継ぎ剤を塗布します。
モルタル塗り
打ち継ぎ剤が硬化する前に、上からモルタルを塗っていきます。打ち継ぎ剤は水性のモルタルと同時に、しかも強力に一体化します。
樹脂と強化繊維という異なる素材を複合的に用いる
Hybrid(ハイブリッド)工法
もともと樹脂と強化繊維は大変相性がよく、両者は強力に一体化することができます。
樹脂が本来持っている接着力に、鉄の数倍の引張強度を持っている強化繊維を併用する時、二つの異なる素材は互いに連携して一体化し、相乗効果を発揮して、被覆された構造物の体力を格段にアップさせます。
身近な例ではサーフィンボード。この素材は発泡スチロールですが、ガラスクロスと樹脂で被覆することによって、波の強大な衝撃にも耐える強度を持つことができます。
このような優れた工法であるハイブリッド工法は、橋脚や高速道路などの公共工事にも数多く用いられています。
強化繊維各種
強化繊維各種製品の強度データ
基礎補修・保護工事
基礎補修工事(エポキシ樹脂注入)
きそきょうこ使用(ヘアークラック0.3mm対応)
タックダイン使用
住宅基礎コンクリートにできたひび割れにエポキシ剤を充填することにより、コンクリートどうしを固着させ、ひび割れ前のコンクリート基礎に復元します。
基礎コンクリート保護工事(ガラス繊維シート使用)
住宅基礎コンクリートの現状を維持し劣化進行を抑制します。
- 特徴
- 低粘度のエポキシ樹脂とガラス繊維シートを併用することにより施工厚を確保し、均一に密着させます。
- 効果
- アルカリ骨材反応や、中性化の進行を抑制します。
酸性雨等の大気汚染から供給される有害物質から保護します。